褒めて伸ばすタイプ。

大学生が音楽、笑い、カルチャーなどおもしろそうなことについてお話します。(ドヤア

TIFでこれは!と思った楽曲5曲。

先週末、TOKYO IDOL FESTIVAL、TIFに行ってきました。 そこで、観たアイドルの中で、これは、と思った曲をメモ的にいくつかあげたいと思います。

Negiccoとか東京女子流とかその辺の有名どころはもう今更取り上げるまでもないでしょ、って感じなので、その辺も知らない人は各自ぐぐってくださいな。

 

・Doll☆Elements/君のネガイ叶えたい!

5人組グループアイドルユニットの3rdシングル。 今年初めにメンバーの脱退と新メンバー加入があり、新体制での初のリリースがこの曲。 前体制の時に、一度友人に誘われて公演を見に行ったのですが、正直その時は楽曲が…って感じだったのですが、新曲がめっちゃよくてびっくり。 ファンキーなベースやEDM的なアレンジを嫌味にならない程度に用いて、ちゃんとアイドルソングとして成立させていて、いやあ、これは良いっすね。今後もこの方向性で行くなら大いに推して行きたい。

 

・SPL∞ASH/FIGHT! FIGHT! FIGHT!

PerfumeやSPEEDを輩出した広島アクターズスクールからデビューした8人組応援団ユニットだそうで。 乃木坂46のひめたんも前所属していたらしいです、ってアイドル好きにしか伝わらない補足情報。 MVが無いあたりまだまだこれから、って感じのようですが、曲は良い。 出だしのハモりのサビ聴いて一発でやられました。スクール出身だけあって、ボーカルもダンスも安定していてGOOD。

 

東京パフォーマンスドール/BRAND NEW STORY

1曲目。 篠原涼子が所属していたアイドルグループが再起動、って言われて分かるあなたはおじさん。 サビの高揚感が素晴らしい。上のSPL∞ASHもそうだけど、最近のアイドルがユニゾンばっかな中で、しっかりハモれるとそれだけで好きになっちゃう。ダンスの揃いっぷりが他のアイドルとは段違いだったので、多分今度公演観に行きます、はい。

 

クルミクロニクル/輝け空色少女

EDM!EDM!ということで、バッキバキのEDMにまっすぐな女性ボーカルが乗っかるとこんなにハッピーなことになるのかと。本人は高校時代合唱部に所属していたらしく、声に変な癖が無い。それとEDMの相性が意外とバツグン。ステージ中はずっとニコニコしながら歌っているのも楽しい。

 

キャラメル☆リボン/ALL NEW FEELIN’ タワーレコードの運営するT-Palette Recordsに所属する大阪出身の3人組。 サウンドクラウドにあがってるこの曲を聴いて以来、TIFで観るのを楽しみにしていました。 さっきから同じことばかり言っているけど、この曲も出だしのサビでノックアウト。3人とも歌唱力があるので、ライブを観たくなるあたり、こりゃあ売れまっせ。新曲のファーストシークレットも名曲。

 

今日はもう他に特に言うことはないので、とりあえず聴いてみてって感じです。では。

Shiggy Jr.『LISTEN TO THE MUSIC』レビュー/自覚的なポップスを聴くべし。

見ればわかる通り、久しぶりにブログを書いているのですが、それは何故かと言われれば、今週7月16日に発売された4人組ポップバンド、Shiggy Jr.(シギージュニア)の2nd EP『LISTEN TO THE MUSIC』が、そしてこのShiggy Jr.というバンドが最高すぎて筆舌に尽くせないけれど、何か言葉にしなくてはいけない気がしているからに他ならないのです。

 

 

Shiggy Jr.は2012年12月に結成したばかりのインディーズバンドだ。去年11月に発売された1st EP『Shiggy Jr. is not a child.』のリード曲、「Saturday night to Sunday morning」がポップスリスナーたちのツボに突き刺さり、一気にインディーポップシーンのホットトピックとなったのは音楽好きには記憶に新しい。

 

 

そんな彼らが満を持してリリースした2nd EP『LISTEN TO THE MUSIC』は、ポップスであることに自覚的な、だからこそ今聴くべき1枚となっている。 前作『Shiggy Jr. is not a child.』は生のバンドサウンドが印象的な、ワンルームで友人とホームパーティをしているような温かさの感じられる作品であったが、そんな前作に対し、本作はワンルームの壁も屋根も吹き飛ばして、大空へと舞い上がっていくような広がりのあるものとなった。

 

そもそも『LISTEN TO THE MUSIC』というタイトルからして、ミュージシャンとして唯一無二のメッセージであり、ポップスと呼ばれる音楽に求められる大衆性と真っ向と相対しよう、全世界に届けようという覚悟、俗な言葉を使えば、売れようとする気合いが感じられる。サウンドについても打ち込みを多用し、ビートが響く、現在の音楽シーンのトレンドど真ん中のディスコミュージックとなっている。

 

 

個々の楽曲においても、キラキラしたシンセとボーカルのユニゾンから始まるエレクトロな表題曲、ボコーダーの効いたコーラスが印象的な「Summer Time」、曲名とは正反対に、高速BPMに載せて初めから終わりまでハイテンションな「Oyasumi」など1stからのファンを一瞬驚かせるような、「今のフロア」を捉えた曲が印象的だ。それでも、聴くにつれてどれもShiggy Jr.的としか言いようのないポップスになっているのはなぜなのだろうか。

 

それは、シーンや音楽に対する絶妙な「距離感」なのではないだろうか。レジーのブログでのインタビューで、作詞作曲をしている原田茂幸が

ディスコっぽい音楽の流れが来てるのは何となく感じてたんですよ。それこそダフトパンクの“Get Lucky”とか。自分自身ミーハーなので(笑)、その流れに逆らわず乗ってみようというか

 

と語っているように、現在のトレンドに自覚的に乗っていく、というスタンスからそれは感じられる。またボーカル池田智子も、萌えポップソングのカテゴリに入れられかねない甘い声ながら、歌唱は楽曲のテンションに呑まれることないフラットなものであり、やはり絶妙な距離感を保っている。

この距離感は本作全体を通して感じられるが、最も効果的に機能しているのが「Baby I Love You」であり、「I Love You」というストレートなメッセージを、メロウでけだるいサウンドに、丁寧に重なるコーラスで聴かせるこの曲は本作のハイライトとなっている。

 

よりたくさんの人に聴いてもらうために、現在のシーンのトレンドを積極的に取り入れながら、それに取り込まれることなく、冷静に距離感を保ち自分たちの音楽を作る。それこそが本作でShiggy Jr.がやっていることであり、それはまさに大衆音楽=ポップスとしての本質ではないだろうか。

本作『LISTEN TO THE MUSIC』は10年後聴いても名盤だろう。しかし、今を取り込むポップスだからこそ、今、リアルタイムに聴かれるべき1枚なのだ。

2013年ベストソング10

アルバムに続いてソング編。 あくまで個人的な(略

 

10位 Missing Beatz/電気グルーヴ


電気グルーヴ 『Missing Beatz』 - YouTube

EDMブームの中、大御所がおふざけなしで真面目に作るとこんなにカッコいい曲が生まれるのか、という。もちろん普段の悪ふざけも好きなんですけど、これが入ってるアルバム「人間と動物」の1曲目~3曲目の流れが完璧。

 

9位 環状線は僕らをのせて/the chef cooks me


環状線は僕らをのせて / the chef cooks me - YouTube

ゴッチ御大自らフィーチャリングで参加の楽曲。個人的にはこういう豪華ゲストボーカル陣によるコラボ楽曲に弱い。

 

8位 JOY JOY JOY/OKAMOTO’S


OKAMOTO'S 「JOY JOY JOY」MUSIC VIDEO(YouTube ver.) - YouTube

まさにロックンロールど真ん中。BAWDIESよりも音に色気があるのがより好み。次出るアルバムが楽しみすぎる。

 

7位 HATE/Charisma.com


Charisma.com 『HATE』 from アイ アイ シンドローム - YouTube

アルバムで1番好き。気持ち悪いPVが特徴的。

 

6位 ときめきのヘッドライナー/Negicco


Negicco「ときめきのヘッドライナー」MV - YouTube

今年出したシングル曲のクオリティがさらにギア1つ上がっててどこまで行くのか。前曲「アイドルばかり聴かないで」で現状のアイドル業界をシニカルな視点でとらえた曲を出した次に、ロックフェスにアイドルが参戦している中、「あなたのヘッドライナーになる」と真っ向勝負の宣言をする楽曲を出すというクールさ。なにこれ惚れる。

 

5位 テレフォンNo.1/ふくろうず


ふくろうず 『テレフォン No.1』 - YouTube

アルバムのリード曲。これをYoutubeで聴いた瞬間の高まりは今年有数でした。こういう経験が出来るから音楽リスナーはやめられない。

 

4位 いいかげんなBlue/BUGY CRAXIONE


BUGY CRAXONE「いいかげんなBlue」Music Video - YouTube

北海道を拠点に活動するバンドの今年出たアルバムのリードトラック。サビ以外はボーカルの語り、という一風変わった構成ですが、何故か、めちゃくちゃなロックを感じるんです。今月ライブで聴いたとき、思わず泣きそうになった。とにかく1度聴いてみてほしいです。

 

3位 the choice is yours/RHYMESTER


RHYMESTER 『The Choice Is Yours』 - YouTube

日本のヒップホップ界の大御所ライムスター。2011年の震災以降、様々なアーティストが震災をテーマに楽曲を作ってきましたが、1番アプローチとして真摯だと思います。「決めるのは君だ」というメッセージはただ頑張ろう、と言うことよりよっぽど意味あることだと思います。そして、何より純粋に楽曲がかっこよい。

 

2位 恋するフォーチュンクッキー/AKB48


【MV】恋するフォーチュンクッキー / AKB48[公式] - YouTube

日本で一番CDが売れるアイドルが、こんなに良い楽曲を発表して、それがちゃんと日本中に届いて、(恐らく広告代理店による)プロモーションがしっかり話題になる。当たり前のことを当たり前にやることの難しさ、そしてそれが出来た時の大きな反響にメディアの可能性をまだ感じさせてもらえた、という意味で歴史に残る楽曲。個人的に初めてAKBの曲を買いました。

 

1位 Saturday night to Sunday morning/ Shiggy Jr


Shiggy Jr. / Saturday night to Sunday morning - YouTube

 

アルバムに続き2冠。もう言うことありません。死ぬほどポップでキャッチーなんで聴いてください。

 

以上。今年は豊作の年でした。来年ももっとたくさんの良曲に出会えますように。