褒めて伸ばすタイプ。

大学生が音楽、笑い、カルチャーなどおもしろそうなことについてお話します。(ドヤア

「亀田音楽専門学校」から見るテレビとウェブの幸福な関係

お久しぶりです。

約3ヶ月ぶりのブログですが、何事もなかったように始めます。

今後も思い出したころに更新したりする、思い立ったが吉日精神で行きたいと思っております。

 

ということで、早速本題に入りますが、長くなりそうなので最近私がはまってるこの曲でも聴きながら読んでいただければ。いや、関係ないけどホントこれ神曲。

 

 

 

改めて本題。みなさん、「亀田音楽専門学校」観てます?

 

「あの歌のサビはなぜ泣けるのか?」「あの歌のイントロはなぜ気分がアガるのか?」 時代の先端を走る音楽プロデューサー・亀田誠治さんが、J-POPのヒット曲に隠された音楽の秘密を解き明かします!

 

と、サイトから抜粋したとおり、椎名林檎秦基博などのプロデュースでおなじみの亀田さんがイントロ、メロディ、コード、歌詞など音楽の様々な要素について解説する番組です。

音楽が少しでも好きな人はマストで観るべき面白い番組なんですけど、今更私が言わなくてもみなさん観てるみたいですし、ここで内容について解説したって、そんなことより実際に番組を観た方が早いのでここではそういう話はしません。

ここでは音楽の話以外の見どころとしては、おじさん的ユーモアを連発する亀田さんとそれを受け流す小野アナのやりとりの妙ではないか、ということだけ言っておきます。

 

ここでは、内容よりも、この番組をきっかけに、テレビとウェブが幸福な関係を築いているのでは、という話をしてみます。

私のこの番組の楽しみ方を基に話して行きます。

1、番組を観る。

余談ですが、実家暮らしの私はテレビのチャンネル選択権ヒエラルキーにおいて最下層にいるため、この番組は毎回予約して、深夜家族が寝ている間に観ています。どうでもいいですね。

2、翌日、Real Soundで復習する

Real Soundとは、前にブログに書きましたが、今年スタートした音楽情報、レビューサイトです。このサイトがありがたいことに毎週番組放送後に番組についてのまとめ記事を挙げてくれるのです。

亀田音楽専門学校の検索結果 - Real Sound|リアルサウンド

なんならこれ、番組観なくてもこれを読めば大事なところは分かる、というくらいの記事で、番組内容の復習として最適なんです。この記事、NHKに頼まれたりしてるんですかね、ってくらいの親切さ。私もいきなり第1回放送を録画し忘れたので、後からこのサイトでフォローしたりしました。

3、個人ブログで深堀り記事を読む

この番組、やはり音楽クラスタクラスタって言いたいだけ)はみな注目しているようで、放送内容の関連事項についてのブログなどを書いている人が個人からプロのライターまでたくさんいます。私がいつもチェックする有名どころはこの辺でしょうか。

たにみやんアーカイブ 

(番組についての記事はここから) http://magamo.opal.ne.jp/blog/?cat=19

日々の音色とことば:

Youtubeで音源を聴きながら、色んな角度から考察された文章を読むことでさらに知識が深まっていきます。 この1~3までの流れを辿っているうちに、また次の週の放送日になる、という素晴らしいスパイラルが起こっているのですが、これって、テレビとウェブのそれぞれの強み、弱みを補完しあっているんじゃないですかねえ、と思ったわけです。

 

ウェブと比較したテレビの強みは「ちゃんとしている」ということだと思います。楽曲を流すにしても権利関係真っ黒なYoutube動画ではなく、公式のミュージックビデオを使い、講義もフリップや映像を使ったリッチなもので、それらを用いて講義内容を分かり易く30分に編集して放送する。当たり前ですがその全てがプロの仕事なわけです。高いクリエイティビティは伝えるという行為をより効果的にしてくれます。「ちゃんとしている」コンテンツはそれだけ視聴者に伝わりやすいのです。

ただし、その反面、テレビが提供するコンテンツは即時性や個別性に欠けます。言い換えればテレビは最大公約数的なメディアであり、ユーザー一人ひとりに対応した情報はなかなか提供しづらい部分があります。そして、そこをウェブが補足出来るのです。エッセンスを抽出したり、具体例をもっと出したり、番組を基に個人の考察を述べてみたり。番組だけでは満足できない視聴者を受け止める場所としてウェブは機能しています。

ウェブの弱点は、中心が分かりづらい、ということではないでしょうか。ウェブは、ウェブの中で盛り上がっていることがあっても、その盛り上がりの中心がどこなのか見えづらかったりします。その結果、盛り上がりの外部の人は、どこからその盛り上がりに参加すればいいのか分からない、ということが起こりがちです。その点、テレビが起点であれば、分かり易くなります。放送日にテレビの前にいれば観れるという時間、空間的な分かり易さに加え、先ほど述べた「ちゃんとしている」コンテンツは一次情報としての確度を保ってくれます。

テレビをコンテンツの基軸として、ウェブを通じてコンテンツが拡大していく。この流れが毎週起きているというのは、テレビ、ウェブどちらにもおいしい状況です。

 

ここ数年テレビはオワコンと言われ続け、テレビ業界も現状をなんとかすべく様々な施策を講じています。例えばニュース番組などでも、番組に対する意見をTwitterなどで募集し、視聴者のリアルタイムの意見を~といったものはそこらじゅうでやっていますが、どうも面白い化学反応は起きていないみたいです。つまり、いまだにテレビはウェブとの適切なつながりを見つけあぐねているのではないでしょうか。

テレビとウェブのWIN-WINな世界がこれで見つかった、というわけではもちろんありませんが、「亀田音楽専門学校」という一つの番組をめぐる様子が、ロールモデルの一つになりうるのかもしれませんね、と思ったというお話でした。