褒めて伸ばすタイプ。

大学生が音楽、笑い、カルチャーなどおもしろそうなことについてお話します。(ドヤア

剛力彩芽の悪口ばかり言っても仕方がない件。

今、日本の芸能界で一番世間から悪意を全力でぶつけられてしまっている人と言えば、剛力彩芽さんで全会一致というのは間違いないのではないでしょうかね。 メディアにおいては、常に誰かしら「ゴリ押し」という言葉と共に世間から叩かれているタレントさんがいらっしゃいますけど、剛力さんはここ数年のゴリ押し業界でも最大級の「ヒット作」ではないでしょうか。ネットのどこをみても親の仇かってくらいの叩かれようで、個人的にはちょっと不憫とさえ感じてしまうレベルです。

そこまで叩かなくてもねえ。絶世の美人、ってわけではないけども、印象に残る顔ではあるんじゃないすかね。個人的には目元がぼやっとしているのが感情が見えなくてよくないのかな、とは思ったりします。あくまで個人の意見ですよ。

 

そんな剛力さん、このたび満を持してCDデビュー。YoutubeではPVが1週間たたないうちに再生数が100万を突破。そしてこのためにYoutubeは機能を実装したんじゃないかと思うくらいの低評価の嵐。この記事を書いている時点で130万再生に対して11500の低評価。観た人の100人に一人が低評価にせよ評価ボタン押すって相当ですよ。(ちなみに好評価が4400。もっとちなむとAKB48ヘビーローテーションが8800万再生のうち好評価が57000、低評価が21000。)低評価推すためにPV観てるんじゃないか、って状況。

ただ、このPVを観て、やっぱクソ曲だと悪口言っても生産性がないし、私自身のポリシーとして、「なんでもなるべく楽しむ」ということもあるので、今回のPVを観て感じたことを話したいと思います。

要は、「やべえ、ツッコミどころ多すぎだろ」って話です。

 

と、いうことで、剛力さんの新曲PVをどうぞ。

 どうですか。ちゃんと観ましたか?観たら低評価を押す前に話を聞いていただきたいっす。

このPVを観て感じたことは、びっくりするくらいの既視感、デジャブ感です。

全体的な構成は、剛力さんが学校の中を踊りながら歩く、というものです。 他に言いようないのか、って話ですが、実際そうなんだから仕方がない。 最初、通学中の剛力さん。この木立の間を歩く、ってシーン。

 

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これドラマとかで絶対出てくるシーンですよね。キムタクのドラマ、HEROのOPとか。

その後、バックダンサーを引き連れて廊下を踊り歩く剛力さん。

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こことか、AKBの涙サプライズを思い出しました。

 

別にAKBのパクリだ!とか言いたいんじゃなくて、ベタな構成すぎだろ、って話です。こういう学園もの、かつミュージカルっぽい構成って昔からよく使われてたと思いますし。ハイスクールミュージカルってそのものずばりな作品もあるし。 その後、教室で机とかを使ったダンスをして、

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鏡と合成を使ったPerfumeのPVとかで使われそうなカットを挟み、

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授業終わった!お昼だ!って学食で踊り、

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意味深な表情を見せ、

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最後体育館で大勢で踊って大盛り上がり!

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っていう流れ、デジャブってレベルじゃないっす。

ぱっと思いついた、似たようなPVはこの辺っすかね。

 

ちなみにAKBの曲おおめなのは、総選挙の記事を書いた時にいろいろ調べてたからで、深い意味はないっす。

それにしても、カラオケの映像に使われてたら100点満点、というくらいベタにベタを重ねた展開。何なんでしょうか、PV監督は視聴者に印象を残しちゃいけない、っていう指定でも受けたのでしょうか。

 

ただ、これで終わらないのがすごいところ。実はこのPV、よく観ると「雑すぎだろ」というツッコミポイント満載なんです。それが異様な違和感を醸し出しているという。

まずは、そもそも何故学園ものにしたのか。剛力さんは現在20才で、そんなに学生イメージは無いはず。大学生の設定だろ、って言う割には、教室の机とかを見ると明らかに高校。「よくわかんないけど学園感」がプンプンします。

次はこのシーン。

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この先生、何食ってるんだよ。

映像の画質が低いので判別できませんが。皿に載っているのは白いご飯らしきもの。 ご飯にケチャップ。

先生どんだけ薄給、もしくはバカ舌なんでしょうか。

そんな驚き顔されてもこっちの方がびっくりですよ。

 

そして個人的に一番の違和感は、異常なまでのバックダンサーの主張のでかさです。PVを通じて、なぜかバックダンサーのアップのカットが異常に多い。

これとか、

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この人たちとか、

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(この人たちだけちょっと違う衣装着てるけど、特に何かがあるわけではない)

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だから誰だよ。

思わずアーティスト名のところに剛力withバックダンサーズと書いていないかチェックしてしまいました。本当にどういうことなんでしょうか。普通ソロアーティストのPVに出てくるバックダンサーはモブキャラレベルの扱いがほとんどなのですが、おかげで曲中何度も、だから誰だよ、と気になって仕方がない。

 

このようにびっくりするほどのベタな世界観の中に、説明不足、いや説明放棄と言うべき雑さが混ざることによって、尋常じゃない違和感が生み出されているのです。

そもそも歌詞は一応親友、もしくは恋人、との関係性を歌っているはずなのですが、PVにその要素は皆無。ただ踊り歩くのみ。まあ歌詞に沿ったPVはしばしばダサくなるので、一概に悪いとは言えないのですが。

ただ、公式サイトのPVの説明文にはこのような文が。

 

今回のMusic Videoは、ミュージカルが大好きだという本人からヒントを得て作成。 朝起きて、学校に行き、授業を受ける様が、POPに描かれている。

 

「朝起きて、学校に行き、授業を受ける様が、POPに描かれている。」ってすごくないですか。「そうです、無内容です」って公式に認めているようなものです。小学校で日記の宿題が出て、「今日は朝起きて、学校に行き、授業を受けた」って書いて提出したら間違いなく再提出もんですよ。さらには、「ミュージカルが大好きだという本人からヒントを得て」って部分もとってつけた感が満載で最高です。

最近発売したジョアが、「剛力彩芽プロデュース!ピーチ味!」って書いてあるのを見て、「味普通!」って思ったのと同じ感覚です。

 

他にも、細かいところだと、youtubeのタイトルのアーティスト名が「剛力 彩芽」となぜか全角スペース空いちゃってるところとかも素人仕事感がぷんぷんします。

 

そして、今更ですが歌詞も、見事なまでの既視感。そばにいてねって言うし、晴れた空見上げちゃうし、ありがとうじゃ足りないほどありがとうだし、最高のタカラモノだし。聴いているほうもいつ母さんに感謝しちゃうのか気が気じゃないですよ、ほんと。ブンシャカブンシャカ。

 

ちなみに、この曲の作詞家、チャットモンチーのプロデュースや、SMAPにも歌詞を提供してる、いしわたり淳治さんのようなんですけど、なかなかネット上に情報が出ていない。あまり知られたくないのでしょうかね。

 

あ、あと剛力さんのダンスは普通にうまいと思います。

 

世の中には、珍味っていうものがありますよね。くさやとか、ホヤとか。癖のあるものほど、そのおいしさが分かる人は通なわけです。何でもおいしく食べられる通な大人になりたいものですね。では今日はこの辺で。