褒めて伸ばすタイプ。

大学生が音楽、笑い、カルチャーなどおもしろそうなことについてお話します。(ドヤア

今からでも間に合うアイドルソング入門 その1、「アイドルオタク」が嫌われる2つの理由。

いきなりですが、私はアイドルソングが大好物です。Perfumeももクロはもちろん、AKBグループにもいい曲はあるし、東京女子流、BiSなどのエイベックス勢は面白いし、モーニング娘。などのハロプロ勢もまた勢いが出てきてるし、ひめキュンフルーツ缶とやLinQなどの地方勢だって侮れないし…あ、でも、9nineとかバニラビーンズもいいよな……

 

ここまで、「うわ、ちょっと引いたわ」って思ったそこのあなた。今日はその問題について話したいと思います。

程度の差はあれ、いまだに世の中には「アイドルオタク」的な存在への嫌悪感があるように感じます。人にアイドルソングの話をするときには、

「いやあ、ちょっと最近アイドルソングとか、面白いかな、みたいな?いや、そんなオタクって程じゃないよ?アイドル自体にはそんな興味はないし、メンバーとかは詳しくないし、現場はいかないし、基本在宅派だし、楽曲しか興味ないから。ただ意外と作り手はサブカル的な視点から見ても面白いな、的な?」

という風に何重にも壁を作り、聞いてもいない専門用語まで口走り、結果それが気持ち悪いわ!と言われがちなのです。

 

アイドルソングの話をする前に、前提として、アイドルオタクということについて整理したいと思い、今回はアイドルオタクはなぜ嫌われるのか?ということについて話します。

アイドルオタクが嫌悪される理由としては大きく分けて2つの要素があると思っています。 1つ目はオタク、であることです。オタクであることは、何故世の中において悪しきもの、言ってしまえばキモい、と認識されるのか。根本的にオタクに対するネガティブなイメージの原因は「自分の興味の無いものに他者が強く惹かれていることに対する理解が出来ないこと」が根本であると思っています。 人は理性を持った生き物であり、その人があるものに熱狂している姿は、客観的に見れば野性的で恐怖を覚えるのではないでしょうか。音楽のライブにおいても、そのアーティストを全く知らない人にとっては、数千人が同じタイミングで叫び、手を挙げ、踊り狂う姿は危険を感じてもおかしくないでしょう。熱狂することは、理性を失うことであり、それは非人間的な状態であり、それが他者には恐怖に繋がるのでしょう。 要は「なんでそんなことに熱中できるのか意味が分からない」ということです。そういう意味では、趣味を持っている限り、誰しもオタクであるわけで、オタクを否定することは趣味を持つ人全員を否定しているのではないかとも思いますけど。

 

「アイドルオタク」の問題に戻ると、もう1つの要素は「アイドルが好き」ということです。アイドルとファンの関係は一言でいえば疑似恋愛です。今どき本気でアイドルと結婚したいと思っている人が多くいるとは思いませんが、アイドルが好き、可愛い、と思う感情は多かれ少なかれ恋愛的なのです。そして、さらに言ってしまえば、恋愛感情と地続きのところにセクシャルな問題があるのです。極端に言ってしまえば、アイドルが好きという感情の先には「セックス」があるのです。

もちろん、本気でそんなことを思っている人はほぼいないでしょう。ただし、異性のアイドルが好き、つまり異性が好きと言う時点でその感情の最後にはセクシャルな問題が待ち受けているのです。多くの人は理性や常識によってアイドルをセクシャルな存在として捉えることを抑えています。当たり前ですが(笑)。しかしそれは個々人がコントロールする部分であり、そういう部分は傍目からは見えないのです。すると、構造的にアイドル→セクシャルの構図が外部からは感じ取られてしまい、それが気持ち悪さに繋がっているのだと思います。アイドルについて語るということと、人前で嬉々として自分の性癖について語っているのはベクトルとしては同じ、ということです。

ただでさえ自分の理解できないものに熱中している人は嫌悪しがちであるのに、熱狂の対象が性的なものであれば、その嫌悪はさらに高まるでしょう。このような構造でアイドルオタクへの世間の風当たりは厳しいものとなっていると考えています。余談ですが、萌え系のオタクがアイドル以上に嫌悪を持たれがちなのは、性的であるのに加え、対象が2次元、フィクショナルであるがためにさらに理解が得られにくいということだと思います。

ここまでアイドルオタクについて話してきましたが、結論としては、「アイドルオタク」は気持ち悪くない!ということです。人は誰しも、何か熱中することがあるのは当たり前であり、それが興味ない人には理解できないのも当たり前です。ただ、そこはお互い様であり、お互いの理解が必要なのです。その上で、確かにアイドルという存在はセクシャルな部分が露わになりうるものですが、そこもほとんどの人が理性で制御しているのです。そこを踏み外している人もいますが、それはアイドルだからどう、という問題ではなく、その人個人の問題です。アルコール中毒になる人がいるからアルコールは悪だ、と言っているようなものだと思います。

と、いうことで、アイドルが好きと言う人に対するいわれのない中傷はやめましょう。そして、アイドル好きな人は、熱狂しながらもちゃんとアイドルとの距離感に自覚的になるべきだと思います。

 

 

 

 

と、いうことで、私が次回以降アイドルソングについて語り始めても色眼鏡で見るのはやめてくださいね。 というか、何でも楽しもうと思った方が世の中楽しいですしね。

 

前フリが長くなりすぎたので、今回はこれで。